「図書館司書って将来なくなる仕事じゃないの?」そんな風に思われていませんか?
確かに、AIや自動化が進む現代では、多くの職業が見直されつつあります。ですが、図書館司書は“完全になくなる仕事”ではなく、むしろ新たな役割を求められる仕事です。
この記事では、「図書館司書はなくなるのか?」という疑問に対して、2020年の「学校司書配置増」から「司書が学校に配置されるメリット」まで、最新の動向や研究データをもとにわかりやすく解説していきます。
「学校司書配置増」決議とは何だったのか
2019年12月19日、臨時国会において「学校図書館年に関する決議(案)」が超党派で提出されました。
この決議案は、児童・生徒の読書支援と学習力向上のため、学校図書館に司書を増配置すべきという内容です。自民党から共産党まで全会派が賛成し、事実上、全会一致で進む見通しでした。
ところが、日本維新の会が唯一反対。根拠として「学校司書の業務は近い将来、AIで代替可能」「人件費負担の増加は改革ではない」という点を挙げ、他党の賛成を押し切って提出を見送りました。

維新は「身を切る改革」が基本ですから身内にも外様にも厳しい!
維新の会が反対した理由を詳しく整理
維新の会が示した主張は以下の通りです。
- 人件費増に直結し、改革といえない。
- 現代技術の発展で、「本を取り出す業務」はAIで代替可能。
- 学校司書の本質的役割は『教材の選択・生徒対応』であり、そこに人間の手はいらないという前提に基づいている。
要するに、「図書館に人を置くのではなく、デジタル代替+効率化で運営すべき」という理念的な反対です。
しかし図書情報学や司書教育の専門家からは、「司書の業務は対話や個別支援、発見の伴走など『人』にしかできない高度なもの」と批判が集中しました。
結論から言えば、この決議案は最終的に提出されず、成立しませんでした。維新の会が唯一反対したため、超党派の合意に至らず、臨時国会での提出は断念されました。
したがって「2020年に学校司書配置を義務づける決議が阻まれた」という表現はほぼ正確で、維新がその象徴的な壁役だったことは間違いありません。

学校に司書は本当に要らなくなるのかしら?

司書さんの存在はこどもの読書量を増やすし読解力が向上して成績が上がるっていう研究結果は多くありますよ!
司書配置によって読解力・成績は本当に上がるのか?
司書を学校に配置するとどのような影響があるのか研究データが明らかにしています。
🇺🇸 アメリカの研究
米シンクタンク・Center for American Progress(2024年4月)発表の報告書によれば:
- 50年以上、60以上の研究が一貫して示す成果
→ 司書が常駐する学校では、成績や標準テストのスコアが有意に高い。 - ペンシルベニア州では、フルタイム司書がいる学校で、
→ 上級読解スコアに約8%アップの効果があり、パートタイム補助員追加ではほぼ9%上昇。 - 恵まれない子どもに効果大:読解力の低い児童層ほど、司書の存在が学力向上に効果をもたらす傾向がある。
また、アメリカ図書館協会(ALA)による研究でも、学校図書室と司書が整った環境は学力にプラスの影響を与えるとの報告があります。

学校に司書がいるだけでこどもの成績がアップするの?!

司書がいるだけで子どもの情報への調査能力やデジタルリテラシーが向上することは周知の事実です。
最も大きな影響を受けるのは“恵まれない学生層”
学校図書館はすべての生徒にとって有益な学習資源ですが、ペンシルベニア州で実施された「学校図書館プロジェクト」では特に恩恵を受けるのは、黒人、ラテン系、障害をもつ生徒や、貧困地域の子どもたちとなりました。
アメリカ・ペンシルベニア州で実施された「学校図書館プロジェクト」では、以下のような結果が出ています。
- 常勤の認定司書がいる学校では、基礎読解力を下回る割合が減少しています。
黒人生徒が:5.5%減少
ラテン系生徒:5.2%減少
障害のある生徒:4.6%減少
つまり、学校司書の配置は、貧困層の基礎読解力の底上げに確実な効果を発揮しています。
さらに、学校図書館の蔵書数が多い学校では、
- 黒人・ラテン系生徒の上級ライティングスコアの割合が2倍以上
これは、「本という情報へのアクセスの差」が子どもたちの将来に直結することを意味しています。

これからさらに格差が激しくなり、子どもの貧困の問題も大きくなっていくと思われます。だからこそ、学校司書を増配置して貧富の差による学力格差を縮める必要があると考えています。
AIをうまく活用できる方はいいかも知れませんが、メンターや先生がいなければ情報収集が出来ない方がいるのも事実。格差是正には教育に力を入れるのが一番ですし、学生の成績向上には図書館司書の増配置に投資をするのが過去の検証データの結果としても明らかです。
まとめ:司書は「ただの本の管理人」ではない
- 2020年に提出された「学校図書館年」決議案は維新の会の反対で提出見送りに終わった。
- 維新の会の反対理由は「AI代替可能」と「人件費の無駄」という問題提起ですが、多くの司書・教育専門家はこれを人の役割を軽視する反知性主義と批判。
- アメリカでは、フルタイム司書配置が読解力向上や学力アップに直結するという科学的根拠が50年以上、60以上の研究で裏付けられている。
図書館司書は、学校の図書室にいる「ただ本をピッとするだけの人」ではなく利用者が求める情報を引き出す情報管理人としての側面があることをよく考えてこれからの政策にも活かしていってほしいですね!
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