凪良ゆうはどこまで現代の結婚に対する悩みを言語化してくれるのだろう?
「汝、星のごとく」「流浪の月」のようにストーリーと世界観で読者の心をつかんだ凪良ゆうが「結婚」に対する悩みをすべて言語化してくれた小説。
それが「多類婚姻譚」です。
短編5編からなっており、それぞれ「性差」「年収と地域格差」「離婚後の生き方」「男女平等」「不倫」について解像度高く迫っていくエンターテイメントとしてもスッキリ爽快な気分にさせてくれる一冊です。

僕は夫婦間における男女平等について悩んでいたのですが、「Position Talk」を読んだらスッキリしちゃいました!!
「多類婚姻譚」あらすじ
一緒に生きる。わかりあえないあなたと。
一番近くにいる他人-こいびと-。どうして結婚はこんなに難しくなってしまったのだろう。
『流浪の月』『汝、星のごとく』で二度の本屋大賞を受賞した著者が描く、今そこにある愛のかたち。
セクシュアリティ/ジェンダー、金銭感覚、世代間格差、成育環境……
あらゆる価値観の対立の中で現代を生きるわたしたちの祈りと叫び。

「多類婚姻譚」は、5編の短編小説から成り立っております。

短編小説じゃない長編で重厚感のある凪良ゆうが読みたかったと思ったそこのあなたへ。一遍一遍が重厚感あるんです!
【収録作 紹介】
「Thank you for your understanding」
家族の期待に応え、ついに恋人と帰省する決意を固めた華。
「Beautiful Dreamer」
結婚したい。ありふれた夢のはずなのに、東京ではこんなにも遠い。
「小鳥たち」
離婚して、実家の書店を継いだ一葉。そこに偶然、初恋の人がやって来て--。
「Position Talk」
入籍を目前にした男女。性差を越え、個としてわかり合える日は来るのか。
「C’est la vie」
仕事も恋も、魂を分けあった二人。だが、夢のような時間にはいつか終わりが来る。
この中でも、重厚感と現代を生きるものの苦しみを描き出した、ほぼ9割の働く現役世代の若者が共感する「Beautiful Dreamer」を取り上げて魅力を語ります。
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都会で生きるすべての若者に捧ぐ「Beautiful Dreamer」
地方から東京へ上京してきた主人公の絵里は「安定した会社に勤めるまともな男性」との結婚というゴールを夢見ている。しかし、主人公の目の前にする現実には「年収」「生まれの格差」が壁として立ちはだかっており、親ガチャハズレとは言えないまでも、東京で闘えない自分の環境に苦しめられている。
父親から仕送りとして物資が送られてくるが、その手紙はいつも同じ内容。「元気か?」読む気なんかしない。ギリギリのところで「安定した会社に勤めるまともな男性」をものにするために闘っている。そんな時に父親からいつもセリフが吐き出されて、絵里が吐き出す不満がすべての都会で働く若者に通じすぎると全私の間で話題になった。

以下は「Beautiful Dreamer」の内容を混ぜて創作した都会で生きる私の叫びです!
都会で働いて月26万の収入。実家のお父さんが言う。
―――若いのにそんな男並みに稼ぐ女なかなかおらんけんね。
待て待て待て待て~~~~!!!お父さん。何もわかってないんだね。
26万円って東京だと全然高くない。むしろ、みんなそれくらい普通に稼いでいるんだよ!
月収26万だと社会保険料と税金を差し引かれて21万くらいの手取りで家賃は9万円、食費25,000円、日用品1万円と、光熱費と通信費25,000円、奨学金返済16,000円の固定費を差し引いたら月に4万円しか残らない。
その4万円の軍資金で「安定した会社に勤めていて結婚を狙わなくてはいけない」
軍資金は4万円でどう戦えというのか?
父よ!この4万円の私の利口な使い方を観よ!!
月に1値どのヘアサロンで1万円を超えて残り3万円。
ネイルサロンで安いところで3000円で節約して残り27000円。
男女でデートをした場合、毎回男の人のおごりっていう訳にもいかないから余裕を持っていなきゃいけないでしょ?
コードやバッグなんて正規の品を買うお金はないからメルカリで少しでも安く漁って、化粧品はパウダーやリップ以外はプチプラで揃える。
贅沢なんてしてないんだよ!むしろ賢くお金を使ってる!
化粧品や衣類は贅沢?
人の中古を着ることに抵抗がなくなったのはいつからだろう?
新品の気持ちの良い着心地を味わうことができなくなってからどれくらいの時間が経ったのだろう?
みんなメルカリを使うのはね?
新品の価格で買えなくなってるからなんだよ?
いつか「そんな中古なんてよく着れるな、私なら嫌だわ」ってお母さんが言ってたけど、私だってできるなら新品で買ってきたいよ?でも買う軍資金がないんだ!
それでも、自分の理想とする生活をするためには化粧や衣類、ヘアケア、ネイルは、整えておかないと「安定した会社に勤めるまともな男性」は、振り向いてもくれやしない。「結婚」という枷からすると必要経費なんだよ。
―――仕事で忙しいだろうけどお盆か正月には帰っておいで
そんな気軽に言わないで?
私だって帰りたいに決まってるじゃん。
でも東京から地元まで交通費で往復で数万円もかかるんだよ?eねっとで新幹線予約してちょっと旅費浮かそうとしても何万もかかる。
帰省用に貯めても、友達が結婚するたびにご祝儀で飛んで行ってしまう!結婚するなと周りに言えるわけないけれど、結婚式に呼ばれたら行くでしょう?友達の結婚式にご祝儀払えないからいけないわって欠席に丸したことありますか?
私はありません。
友だちの晴れ舞台に友達同士で居ないとそれって友達なの?ってならない?参加できない寂しさもあるし、今後も付き合っていかなきゃいけない関係なのにご祝儀渡せないなんてありえない!
気軽に帰っておいでなんて、帰省できるお金がないんだよ。
月26万稼いでいても出ていくお金は多くて裕福な暮らしなんてできない。でも地方で暮らしていたくないそっちの方が私には生きにくいから。
じゃあ正社員で働けばいいって??
もちろん、働くのは実は嫌いじゃないけど、いい?
正社員という壁は予想以上に高いんだよ??
お父さんはこの壁を味わったことある?
最初は契約社員だったり派遣社員だったりで、有名企業は募集している。そこから正社員採用有りますよって募集事項には書いてあるんだよ。だけど、100名派遣で取って正社員になれるのはどれくらいの比率か知ってる?2,3人なんだよ?100ぶんの3人に入る人間になれと?

実際、正社員登用制度有りますという会社は正社員になるハードルすっごく高いです。
でも、希望は捨ててない。頑張れば正社員として雇ってもらえることもあるかもしれない。
だから自分のスキルアップのために勉強してるわけさ!
でも勉強するにも参考書買わないといけないじゃん!
勉強のための本を節約のために図書館で借りてきて勉強してるよ。
友だちに言わせれば自分に投資しないダメだよって自分の勉強のために図書館なんて使うの?ってびっくりされるけど本って最近、高いんだよ?この「多類婚姻譚」だって税込み2090円もする。
「多類婚姻譚」は、面白い。明らかに面白い。エンターテイメントとして成立している。もう直木賞取った間違いなしなのよ!
私だってがんばっているから、今狙っている資格は「宅地建物取引士」と「医療事務」なんだけど今のままでは少しづつ老化の一途をたどっていくけど「医師」みたいな資格はもう目指せないし現実的かなって思ってる。
学び直しっていうじゃない?学び直しリスキリングのためには国から補助が出ますよって「教育訓練給付金」もあるけど、無料じゃない!キャリアアップのためのスキル講座だってお金儲けの一手段だから、無料じゃないのよ!
国が推奨しているって政治家が「教育訓練給付金」用意しましたからって「もう私たちは役目は終わった」みたいな顔してるけど、補助を受けても学費払えない層っているのよ。その層を見殺しにしておいて「もうやることは終わった」みたいな顔をしているおじいちゃん政治家たちには辟易してしまう!!
資格を取るか、優良な男性と結婚するために服やメイクを頑張ってみるかと思うけれど、もう27歳だから婚活市場では売り時は後僅かの時間しかない。なんで女は旬が短くて男はいつまでも栄華を謳歌してるのよ?ちゃんと男に結婚する時期を義務教育に組み入れて教え込ませるのが少子化対策なんじゃないの?
都会じゃ結婚しなくてもいいっていうけど、結婚がすべてじゃないっていうけれど、大体実家が太いか、本人が一流企業勤めなんだよ!ボーナス時期になるとこれくらい一流企業の人はボーナス貰ってますよってニュースで流れるじゃない。そのニュースにあてはまる人がいったいどれほどいるっていうの?それと同じくらい結婚しなくてもいいって許されているのは一部の人なのよ。
私にはどちらのステータスもない!
こんな解像度で赤裸々に結婚に関して語られるのが「多類婚姻譚」よ!!
2026年現在の結婚の現在地が解像度高く読める小説群になっているわ!!もうこれは大ヒット間違いなしでしょう!発売から1か月で12万部も売れてるから、早めに買っておくといいわね!!
国に、親に、制度に、男女平等に、ジェンダーに、フェミニズムに、離婚に、新しい生き方に、あえいでいる人は読んでみて!!共感の嵐だから!!
まとめ
すべてにおいて圧倒的な熱量を持って共感できること間違いない小説群をおさらいしましょう。
【収録作 紹介】
「Thank you for your understanding」
家族の期待に応え、ついに恋人と帰省する決意を固めた華。
「Beautiful Dreamer」
結婚したい。ありふれた夢のはずなのに、東京ではこんなにも遠い。
「小鳥たち」
離婚して、実家の書店を継いだ一葉。そこに偶然、初恋の人がやって来て--。
「Position Talk」
入籍を目前にした男女。性差を越え、個としてわかり合える日は来るのか。
「C’est la vie」
仕事も恋も、魂を分けあった二人。だが、夢のような時間にはいつか終わりが来る。

私は、「Beautiful Dreamer」「Position Talk」がおすすめです。読んでみてください。
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