2025年6月、小田原短期大学の通信教育課程において、試験で模範解答の丸写しが公然と認められていたという衝撃の事実が報道され、SNSでも大炎上しています。
その結果、2600人以上が不適切な形で幼稚園教諭二種免許を取得していたことが判明。
文部科学省も「不適切」と判断し、行政指導が入る事態に発展しました。
このニュースは、「教育の信頼」「資格の公平性」という日本の教育の根幹を揺るがす大問題です。
しかしながら、この問題は解決済みだということも付け加えておきましょう。
小田原短期大学はこの問題を認めながらも改善済みであり、改善したカリキュラムを今年度から行っております。

正直、模範解答丸写しというショッキングなニュースは今後の大学の通信教育課程において及ぼす影響は大きいと思います。
まずは、小田原短期大学がどのような学校なのか見ていきましょう!
小田原短期大学とはどんな学校?
◇ 小田原短期大学の基本情報
- 所在地:神奈川県小田原市
- 設立:1965年
- 運営:学校法人小田原女子短期大学学園
- 学科:保育学科・食物栄養学科
小田原短期大学の沿革表
| 年 | 出来事 |
|---|---|
| 1957年 | 学校法人小田原女子学院設立 小田原女子学院短期大学家政学科設置 |
| 1960年 | 小田原女子学院短期大学を小田原女子短期大学に改称 |
| 1969年 | 小田原女子短期大学付属保育専門学校設置 保母養成校として指定 |
| 1971年 | 付属保育専門学校が幼稚園教諭養成機関として指定 |
| 1972年 | 小田原女子短期大学に幼児教育学科設置 |
| 1978年 | 学校法人小田原女子学院を学校法人小田原女子短期大学に改称 |
| 1979年 | 小田原女子短期大学付属保育専門学校を付属保育学院に改称 |
| 1987年 | 小田原女子短期大学付属保育学院を廃止 |
| 2005年 | 栄養教諭二種免許状授与課程 認定(家政学科) |
| 2006年 | 学科名変更と定員変更 → 食物栄養学科・保育学科 |
| 2007年 | 創立50周年 |
| 2008年 | 短期大学基準協会による第三者評価で適格認定 |
| 2011年 | 収益事業開始(小田原子育てセンター管理運営) |
| 2014年 | 学校法人三幸学園と法人合併 → 校名を小田原短期大学に改称 → 保育学科通信教育課程開設 |
| 2015年 | 短期大学基準協会による第三者評価で適格認定 |
| 2026年 | 入学定員変更(保育学科) → 共学化 |
◇ 主な特徴
- 保育学科
→ 幼稚園教諭二種免許状、保育士資格が取得可能。 - 食物栄養学科
→ 栄養士資格を取得可能。 - 通信教育課程も充実
→ 特に保育学科の通信課程は、社会人や子育て世代の受講者が多い。
◇ 教育理念
学長・上野奈初美氏の掲げる教育理念は、
「学ぶ楽しさをつくる」
とされています。
しかし、今回の問題は、この理念との大きな矛盾が指摘されています。
【前代未聞】小田原短期大学、試験で模範解答の丸写し認める
なぜ試験で模範解答を丸写しさせるということになったのでしょうか?
問題の概要
- 試験問題は、教材「学習の手引き」に書かれた設問と一言一句同じ。
- 試験中にその模範解答の持ち込みが許可されていた。
- 学生は解答をそのまま書き写すだけで単位が取得できた。
- この試験方法は2020年度から少なくとも4年以上続いていた。
影響の大きさ
- 免許取得者は2600人超。
- 毎年1800〜2000人が卒業、その大半がこの方式で資格を取得。
- 全国14の系列校にも通信教育が提供され、札幌市や神戸市などでも同様の運用。
文科省も「不適切」と判断
- 2024年2月に文部科学省が調査。
- 3月に行政指導が入り、大学に対し試験方法の見直しを指導。
- 2025年6月に大学側がようやく「模範解答持ち込み禁止」「教材と同じ問題の出題停止」を発表。
なぜこのような問題が起きたのか?【深掘り考察】
なぜこのような問題が起きたのか少し深堀考察してみようと思います。
◇ 通信教育の急拡大とビジネス化
- 通信教育の需要が急増。
- 「簡単に資格が取れる」ことが売りになり、質より量を優先。
- 学生のニーズも「とにかく資格を取りたい」方向に偏った。

国も教育訓練給付制度みたいにリスキリングを推し進めていたしね。急激にビジネス化していったのかもしれないわね。
◇ 教育の形骸化
- 教材と試験が完全に一致する構造が常態化。
- 教員側も試験を機械的に運用、チェック機能が崩壊。
- 「学ぶ楽しさ」が、「答えを写すだけの作業」になっていた。

生徒も最終的には資格取得が目的だと思われるので、資格取得率を上げるため、学校側のコスト削減のために行われていたのかもしれませんね。
◇ 資格制度のグレーゾーン
- 幼稚園教諭免許は国家資格だが、単位認定の方法は各大学の裁量。
- 法律上の明確な規制が弱く、「形式的に単位が取れれば良い」という抜け穴が存在していた。

幼稚園教諭免許が各大学の裁量で与えられる資格なんだね。

ある程度、大学の裁量を持っていてもいいけれど、質を担保できるかが今後文部科学省とも話し合った課題だね。
◇ 内部告発者への処遇問題
- 札幌市の系列校の男性教員が告発。
- 告発後、「内部情報漏洩」を理由に懲戒解雇。
- 現在、告発者は地裁に不当解雇の申し立てを行っている。
→ 内部通報者が守られない体制も、組織の問題点を浮き彫りに。

内通者が懲戒解雇になるということも体制の問題が浮き彫りになっているような気もしないでもないわ……。
■ まとめ|今、小田原短期大学に求められていること
今回の「模範解答丸写し問題」は、単に一つの学校の問題にとどまりません。
通信教育、資格ビジネス、教育の質、内部通報制度など、日本の教育全体の構造的課題を突きつける出来事です。

特に今後の通信教育の在り方について突きつけられる問題だと思います。小田原短期大学だけの問題じゃないかも知れません。
◇ 小田原短期大学に求められる改善
- 試験の公正性と透明性の確保
- 教育内容の質の保証
- 内部告発者を守るコンプライアンス体制の構築
- 学生・社会・保護者への誠実な説明
◇ 社会全体が考えるべきこと
- 「簡単に取れる資格」の本質とは?
- 教育の本来の目的は「資格」なのか「学び」なのか?
教育の信頼を取り戻すために、小田原短期大学の今後の対応に注目が集まっています。

はじめと同じことを言いますが、今回の問題は解決済みです。ただ、今後の大学の通信教育課程の在り方、資格取得の在り方へ多大な影響があると思っています。今後どうなるのかも含めて注目ですね。
🔗 関連リンク
- ▶ 小田原短期大学公式サイト:https://www.odawara.ac.jp/




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