「毎日、顔を合わせるだけでも気まずい」
「パートナーの足音が聞こえてきたら身構えてしまう」
「なんだか、夫婦関係で私ばっかり頑張っている気がする」
「話し合いをするつもりがいつもケンカに発展してしまう」
このような悩みは、多くの夫婦が抱える共通の課題です。特に、家事や育児の分担だけでなく、「感情的な努力」の偏りは、夫婦関係の安定を揺るがす非常に重要なポイントになってきます。

うちなんか毎日ジェットコースターだわ……。
夫婦の危機に対し、世界的に有名な夫婦問題研究の第一人者が、ジョン・ゴットマン博士です。博士の研究は、長年数千組ものカップルを追跡調査し、幸せで長続きする夫婦と、残念ながら破綻してしまう夫婦の違いを科学的に分析してきたものです。

なんかこのゴットマンさんは夫婦の会話を数分観察するだけで、その夫婦が将来離婚するかどうかわかるんだって!!
本記事では、ゴットマン博士の驚くべき知見をもとに、成功する結婚生活の秘訣と、そのヒントが詰まった書籍についてご紹介します。

科学的に結婚生活が上手くいく最適解が見つかるってことね!知りたい!!
結婚生活を成功に導く7つの原則

結婚生活を成功に導く7つの原則
ジョン・M・ゴットマン (著), ナン・シルバー (著), 松浦秀明 (翻訳)
650組の夫婦を14年間追跡調査した研究結果から、夫婦関係を改善・強化できる「7つの原則」を導き出す。新婚・旧婚のカップル、恋愛中の二人、親友同士……人間関係を深め、豊かにするための究極のアドバイス!読者は「この本をもっと早くに読んでいたら離婚しなかったんだけどなあ。」夫婦だけではなくすべての人間関係に通づる人間関係の聖書。
結婚生活の成功とは?
ゴットマン博士の研究から浮かび上がる、結婚生活を成功させるための重要な要素は以下の通り。
成功の鍵:ポジティブな交流の比率(魔法の比率)
夫婦関係を安定的に保つためには、ネガティブな交流(批判、無視、皮肉、ケンカなど) に対し、ポジティブな交流(感謝を伝える、愛情を示す、共感するなど) が圧倒的に上回る必要があります。

分かってるんです!知ってるんです!でもできないんです!
• 関係性を保つ最低限の比率:ポジティブな交流とネガティブな交流の比率は、最低限 5対1 であるべきだとされています。この比率を下回ることは、潜在的な離婚の指標の一つになり得ます。
• 円満な夫婦の比率:より円満な夫婦では、ポジティブとネガティブの比率は 20対1 にも達すると報告されています。
この比率は「感情の銀行口座」 の概念で説明されます。日々のポジティブなやり取りを「預金」として積み立てておけば、ケンカや衝突という「引き出し」があっても、関係は持ちこたえられるそうです。

できないじゃなくて、良いことがあったら「感情の銀行口座」に貯めておく「努力」をすることが必要なのね。
成功の鍵:修復可能な関係性
ゴットマン博士は、「健全な関係とは、完璧な関係ではなく、修復可能な関係である」と述べています。
どんな夫婦でもケンカや意見の食い違いはありますが、大切なのはその後、関係が悪化した際に「なんとか元に戻そう!」とする「修復努力」 の働きかけがあるかどうかです。修復努力がうまくいき、お互いに歩み寄る姿勢を持つことが、関係の行方を大きく左右します。

関係がこじれても修復する能力が高い夫婦が「健全」とゴットマンさんは定義したのね!

ケンカしても修復力が高ければ関係は続いていくもんね。
ジョン・ゴットマン紹介
ジョン・ゴットマン(John Mordechai Gottman)博士は、1942年4月26日にドミニカ共和国で生まれました。
彼はアメリカ合衆国の心理学者であり、ワシントン大学の心理学名誉教授を務めていました。長年にわたり、夫婦関係や結婚生活の安定性、離婚予測に関する科学的研究に生涯を捧げた人物として知られています。彼の研究成果は、人間関係を改善するためのカウンセリング活動の基礎的根拠を提供しています。
ゴットマン博士は、妻で心理学者のジュリー・シュワルツ・ゴットマン博士と共に、非営利団体である関係研究所(The Relationship Research Institute)と、セラピスト養成施設であるゴットマン研究所(The Gottman Institute)を共同で設立し、運営を主導しています。彼は190以上の論文を発表し、40冊の書籍の著者または共著者として知られています。

夫婦関係や結婚生活の研究に生涯を捧げた人なんだね!
ゴットマン書籍紹介
夫婦関係や結婚生活の研究に生涯を捧げたゴットマン博士の著作ご紹介しましょう!
愛する二人別れる二人―結婚生活を成功させる七つの原則
ジョン・M. ゴットマン博士の長年の研究成果をまとめたこの書籍は、世界的なベストセラー。
- タイトル(日本語訳): 愛する二人別れる二人―結婚生活を成功させる七つの原則
- 原題: The Seven Principles for Making Marriage Work
- 著者(原著): ジョン・M. ゴットマン (John M. Gottman) 、ナン・シルバー (Nan Silver)
- 翻訳者: 松浦 秀明
- 出版社: 第三文明社
- 出版日: 2000年3月1日
ジョン・M. ゴットマン博士が何千組ものカップルを追跡調査し、長続きする幸せな夫婦と破綻する夫婦の違いを科学的に分析した結果に基づいて書かれた一冊。博士の知見では、夫婦の言動をわずか5分間観察するだけで、その夫婦が今後幸福な結婚生活を送るか、離婚の道を歩むかを平均91%の正確さで予測できるようになったとされています。
書籍が提唱する「七つの原則」は、夫婦のいざこざを上手に処理するガイドブックの役割を果たすだけでなく、友情が結婚生活の中心にあることを基本として、それを強化するための教科書ともなります。
「七つの原則」のリスト
- 二人で「愛情地図」の質を高め合う (Enhancing love maps)
- 相手への思いやりと感謝の心を育てる (Nurturing fondness and admiration)
- 相手から逃げず真正面から向き合う (Turning toward each other)
- 相手の意見を尊重する (Accepting influence)
- 二人で解決できる問題に取り組む (Solving solvable problems)
- 二人で行き詰まりを乗り越える (Overcoming gridlock)
- 二人で分かち合える人生の意義を見つける (Creating shared meaning)
これらの原則は、結婚生活の基盤となる「健全な関係の家」(Sound Relationship House: SRH)理論の構成要素として確立されています。
ゴットマン式コミュニケーション術 ― 自己診断テストでわかる改善と対策
- タイトル(日本語訳): ゴットマン式コミュニケーション術 ― 自己診断テストでわかる改善と対策
- 原題: The Relationship Cure
- 著者: ジョン・M. ゴットマン (John M. Gottman, Ph.D.)
- 共著者: ジョアン・デクレア (Joan DeClaire)
- 出版社: パンローリング株式会社
- 出版日: 2021年11月
- ISBN: 978-4-7759-4259-8
本書は、ゴットマン博士の30年にわたる研究から生まれた「感情シグナル」のメカニズムを用いて、人間関係の悩みを解決するための5つのステップを提案しています。このアプローチは、夫婦や恋人だけでなく、友人、兄弟、職場など、あらゆる人間関係の改善に役立ちます。
コミュニケーション術の核となるのは、自己診断テストやワークシートを通じて、読者自身のコミュニケーションパターンを分析し、感情のシグナル(呼びかけ)を理解し、適切に応答する能力を身につけることです。

己を知って適切な応答術を身に着けられたら安心だわ!
本書で示される5つのステップの概要
- 自分の感情シグナルを見直す (Step 1):感情シグナルがどのように伝わるかを理解し、自分のシグナルの出し方や反応の仕方をチェック。
- 感情の指令システムを理解する (Step 2):人が持つ七つの「指令システム」と、それが人間関係に与える影響を知り、自分と相手のシステムを理解。
- 感情の自分史をさぐる (Step 3):過去の経験(感情についての家族の考え方など)が今の人間関係にどのように影響しているかを学ぶ。
- 感情を上手に伝えるスキルを磨く (Step 4):感情を隠さずに表現し、相手の表情やしぐさ、声の調子から心理を読み取るスキル、そして何よりも相手の話を聞くスキルを磨く。
- 相手と分かち合える大切なものを身につける (Step 5):対立の背後にある相手の夢や希望に気づき、共有できる人生の意義(儀式など)を見つける。

5STEPを丁寧に学習すれば、自分も分かるし、相手に対しても心地よいコミュニケーションが取れそうだね!
ゴットマン博士は、コミュニケーションが「感情的な繋がり」と「修復努力」に基づいていることを強調しています。この手法は、困難な状況下でさえ、感情的な繋がりを維持し、関係を改善するための具体的な手段です。本書で示される5つのステップは、コミュニケーションの「黄金の比率」(ポジティブな交流とネガティブな交流の比率)を意識し、「関係維持のための努力」を日々の行動に取り入れるための指針となります。
0歳から思春期までのEQ教育
- タイトル(日本語訳): 0歳から思春期までのEQ教育
- 著者(原著): ジョン・ゴットマン(John Gottman)
- 翻訳者: 戸田 律子
- 出版社: 講談社
- 発売年月日: 1998年6月22日(または1998/06発売)
- ISBN: 9784062089944
- 版型・ページ数: B6判、335ページ
EQ(こころの知能指数)の高い子どもを育てるための父母や教育者のための「こころのコーチ学」を解説した書籍。
ゴットマン博士の研究に基づき、どんなに学歴やIQが高くても、「相手の気持ちや立場を慮り」「それに適切に対応する」能力が欠如していると、社会で成果を出したり、リーダーシップを発揮したりすることが難しいという考えのもと、EQの重要性を説いています。
EQは家庭で養われる傾向があり、子どものEQが高い傾向にある親のEQもまた高い、という見解が示されています。

一見夫婦関係と関係なさそうですが、子どものことや自分を振り返るうえでも貴重な一冊です。
まとめ
ジョン・ゴットマン博士の研究は、まさに夫婦関係の「取扱説明書」です。科学的で実践的な指針を提供してくれます。
結婚生活の成功は、完璧な関係ではなく、修復可能な関係を目指すことにあります。破壊的なコミュニケーションを避け、代わりに修復努力を行うことが大切です。
そして何よりも、日々の小さな瞬間に、パートナーからの「感情的な呼びかけ」 に応えて感情の銀行口座に預金する ことこそが、困難を乗り越える力を生み出し、夫婦の結びつきを一層強める鍵となります。本を読んで知識を身に付けて対応していきましょう!
小さな一歩が、あなたの結婚生活をより温かく、より安心できるものへと変えていくはずです。





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