少子高齢化や急速な技術革新により、現代社会では「生涯にわたって学び続ける力」が求められています。
生涯学習は、個人の自己実現だけでなく、地域や社会の活性化にもつながる重要な考え方です。
本記事では、図書館司書を目指す人に向けて「生涯学習概論」の基礎をわかりやすく解説し、レポート作成にも役立つ視点を紹介します。

生涯学習ってずっと勉強しないといけないの?

現代は生涯学習が必要な世の中だということがこの記事で分かります。
なぜ今「生涯学習」なのか
平成18年の教育基本法改正により、第三条に「生涯学習の理念」が明記されました。
そこでは、「生涯にわたって、あらゆる機会に、あらゆる場所において学習することができ、その成果を適切に生かすことのできる社会」の実現が目指されています。
科学技術の進歩、社会構造の変化、価値観の多様化が進む現代において、生涯にわたり学び続ける力が必要です。
生涯学習概論は、図書館司書として働くうえで欠かせない社会教育の理念と背景、制度の基礎を学ぶ科目です。

図書館司書だけじゃなくてどの職種でも学習し続けることが求められていますよね。
生涯学習社会が求められる背景
生涯学習が求められるのはどうしてでしょうか?
科学技術の進展による社会の変化
現代社会では、科学技術の急速な進歩により、学校教育で得た知識やスキルがすぐに陳腐化する傾向にあります。
技術革新についていくためには、大学・高校卒業後も継続して新しい知識を習得し続ける必要があります。
例:AI・ICTの発展により職業構造が変化→再教育・再訓練が必要
windous95が発売されたのは1995年です。
1995年以降、家庭でのインターネットが爆発的に普及しました。
また、初代iphoneが発売されたのが2007年6月29日、家庭から個人の手のひらに情報が届くように普及して4G、5Gの普及とともに動画がテレビや映画だけのものだけではなく個人で発信することが手軽にできるよいうになってきました。
この30年だけ見てみても急激な進歩により、常に新しい知識を学習し続けないと持っている情報だけでは間に合わなくなっています。

次はAIの普及でAIも学ばなきゃいけない!どんどん技術が進歩しているね。

次から次に専門知識が更新されていくので生涯学習せざるを得ない社会だともいえるでしょう。
個人の学習要求の高まり
医療の進歩により人生100年時代ともいわれる今、退職後の生活にも学びが求められるようになっています。
物質的な豊かさだけでなく、精神的充実や自己実現を求めて学び続ける人が増えています。
| 学習動機 | 内容 |
|---|---|
| 再就職・キャリアアップ | 実務スキルや資格取得のための学習 |
| 趣味・教養 | 芸術、歴史、語学などの分野に関心 |
| 地域貢献 | ボランティアや市民活動への参加 |

実際大人になってから学びたい!という気持ちを持っている人は年々多くなっていっています。

私はNetflex見て、大谷翔平の活躍を応援して、本読んで暮らせれば幸せだわ。
日本社会と学歴主義の課題
生涯学習が必要な背景には科学技術の進歩だけではありません。
学歴社会への格差の固定化を阻止する狙いもあります。
行き過ぎた学歴社会
明治以降、日本では学校教育が重視され、初期に得た学歴によって人間が評価される構造が固定化されてきました。
これは、学歴による社会的地位の世襲や格差の固定化を生み、社会の流動性を阻害しています。

学習してもいい大学出てるとか学歴で社会は判断するよね。

学歴社会の評価軸を少しでも多面的に見るためにも生涯学習は必要なのだと思います。
多様な評価軸の必要性
このような背景から、人生のあらゆる場面で自由に学び直す機会を保障し、多様な観点から個人を評価する仕組みが求められるようになりました。
生涯学習社会とは、そのような理想の社会を目指す取り組みです。
生涯学習の社会的意義
地域社会の活性化
学びを通じて人々がつながることで、新たな地域コミュニティが形成されます。
これは、孤立の防止や世代間交流、地域課題の解決にもつながり、学習の場が地域の活性化の原動力となります。
学習を通じてコミュニケーションを図ることによって地域の孤独・孤立対策にもつながっていきます。
自己実現と共生社会の実現
生涯学習は、個人が自分らしく生き、社会と関わり続けるための力を育むものです。
それは、単なる知識の習得にとどまらず、共に学び合うことで他者理解を深め、持続可能な共生社会をつくる礎ともなります。

様々な学習をしている人が集まって発表しあう場所があると学習内容だけじゃなくて人と人のコミュニケーションにもなります。
生涯学習を支える社会教育施設
実は生涯学習を支える社会教育施設があるんです。
公民館・図書館・博物館です。
公民館・図書館・博物館の役割
| 施設 | 主な機能 | 学習支援の特徴 |
| 公民館 | 地域住民の学習・交流の場 | 講義・討論などの機会提供 |
| 図書館 | 資料の収集・提供、情報提供 | 幅広い情報アクセス、個別学習支援 |
| 博物館 | 教育的展示と解説 | 実物資料を通じた学び |
図書館における生涯学習支援
ここでは図書館の生涯学習の取り組み事例とともに生涯学習施設である図書館とはどのような場所なのかを見ていきましょう。
図書館は、誰もが自由に訪れることができ、あらゆる世代・立場の人が学ぶことのできる「地域の学びの拠点」です。
書籍や資料を自由に閲覧できるだけでなく、近年ではデジタル資料の提供や、地域ニーズに応じた講座・ワークショップを通じて、利用者一人ひとりの学びをサポートしています。
教育基本法第12条にも示されている通り、図書館は生涯学習社会を支える社会教育施設の一つとして、国家・自治体によりその役割が明確にされており、「自由で自発的な学びの場」として位置づけられています。
実際の事例で見る:図書館の学習支援の取り組み
事例①:地域課題に向き合うテーマ展示(岡山県立図書館)
岡山県立図書館では、地域が直面する課題をテーマに、関連図書を集めた「課題解決型展示」を展開しています。
例えば「防災・減災」「高齢者の健康と介護」などをテーマに選び、展示とともに講演会を開催。
住民が関心を持ちやすく、学びを深めるきっかけを提供しています。
ポイント
- 書籍だけでなく、専門家による講演会も併設
- 展示テーマは地域の要望を取り入れて決定

岡山県立図書館は、2021年度の来館者数は約70万6,000人、貸出冊数は約110万2,000冊と、日本一です!
事例②:「いきいき浪漫コーナー」+出張施設対応(塩尻市立図書館)
長野県塩尻市立図書館では、1階にシニア世代向けの「いきいき浪漫コーナー」を設置。
健康、趣味、パソコンなどをテーマにした大活字本・朗読CDを集め、拡大鏡、老眼鏡なども常備しています。
また、福祉施設への出張貸出や「DVD鑑賞会」など、地域の高齢者に寄り添った支援を行っています 。
- 高齢者が快適に利用できる資料と設備
- 出張文学会・貸出対応によりアクセス機会を拡充
- 図書館を起点とした学習支援環境の多様化

高齢者施設への出張読み聞かせを行っていることは素晴らしいですね。生涯学習!
事例③:若者・就職支援「キャリア講座と就職資料コーナー」(東京都立多摩図書館)
東京都立多摩図書館では、若者の進路選択やキャリア支援を目的に、就職活動に役立つ資料の特集展示や、社会人講師によるキャリアセミナーを開催。
図書館の「情報センター」としての役割を活かし、人生の転機に立つ若者たちの学びをサポートしています。
ポイント:
- 就活・転職に関する図書や情報誌を一括提供
- 社会で活躍する人の実体験を聞ける講座も人気

東京都立多摩図書館はキャリアを案内するキャリアパスファインダーも作成していて面白い試みですね。
キャリアパスファインダーはこちら→https://www.library.metro.tokyo.lg.jp/ya/support_studying/career_pathfinder/
図書館が果たす3つの役割
| 役割 | 説明 |
|---|---|
| 情報提供機能 | 学びに必要な資料・情報を幅広く収集し、誰でもアクセス可能にする |
| 学習支援機能 | 学習ニーズに応じた講座・イベントの開催や、学習相談の提供 |
| コミュニティ機能 | 人と人との交流の場をつくり、地域の絆や連帯感を育む |
生涯学習社会の未来と司書の役割
生涯学習社会はこれからどうなっていくのか?
また、司書はどのような役割をもつのかを考えます。
課題と展望
少子高齢化、地域格差、女性の社会進出、多様な生き方の実現など、現代社会にはさまざまな課題があります。
生涯学習を通して人々が新たな力を得ることで、これらの社会課題に対して主体的に行動できるようになります。

いつまでも学び続けるって気持ちも若くいられそうだもんね。
司書に求められる力
図書館司書は、利用者の学習ニーズに応える情報の専門家であると同時に、学習者と社会教育施設、地域資源をつなぐコーディネーターでもあります。
生涯学習概論は、そうした司書にとって基礎的かつ実践的な知識を身につける第一歩となります。

図書館司書は学習ニーズを正確に捉えて、必要な情報へと導く役割を担います。
まとめ
生涯学習概論は、制度や理念を知るだけでなく、「なぜ学ぶのか」「どう生かすのか」を考える大切な科目です。
レポートでは、社会的背景や学習支援の現場、個人の学習体験などを自分なりに深掘りし、実感を伴った内容にすることが評価につながります。
生涯にわたって学び、支え合う社会を目指すこの学問は、図書館司書を目指すすべての人にとって、大切なスタート地点となるはずです。
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