2023年本屋大賞受賞作『汝、星のごとく』の続編として、多くの読者の心を揺さぶり続けている『星を編む』。この物語は、前作で語りきれなかった愛の軌跡や、登場人物たちのその後を描いた名言たくさんの一冊。
「文章や言葉が綺麗ですっと入ってくる」と絶賛される本作には、私たちの価値観を根底から揺さぶるような言葉が溢れています。今回は、作中から特に印象的な名言を厳選し、その背景にある深い意味を考察していきます。
凪良ゆう『星を編む』心に刺さる名言集
「美しく理想通りに整った愛などない。歪こそが愛の本質なのである。」
まさに文豪、白尾先生の名言。自分たちが思った通りの愛などない。と断言して歪とも思えるような形が、愛の本質だというのは、櫂と暁美のようにも思えるし、二階堂さんが白尾先生から絞り出した愛の名言とも言えますね。
「神さまは、はたして優しいのだろうかと。優しいのだとすれば、優しさの意味とはなんでしょうか。突き詰めていくほど、それはとても残酷で厳しいものであると思えてなりません。」
「汝、星のごとく」や「星を編む」を見ていると神さまは、優しいとは言えないような気もします。北原先生もご苦労されました。北原先生は一言名言が多かった印象ですね。
「置かれた場所で咲くことを美徳とするこの国の文化について考えた。身の程をわきまえ、謙虚で辛抱強くあれ。それが真の美しさというものであるという無形の圧。けれどおかれた場所で咲ききれない花もこの世にはある。」
お医者さんの娘として生まれた明日美ですが、「医者」という型にはめられて生きていかなければならないことは幸福なのでしょうか?お金に裕福だとしても自分ではない。自分でありながら咲く場所があるなら……そう願っちゃいますよね。
「瑕疵や不完全こそが、最後まで心に刺さって抜けない甘い棘になるのかもしれない」
瞳子さんの名言ですね。不倫の末に夫を奪い取った形の瞳子さんでしたが、終始大人の女性でした。
おいしいねって一緒にご飯を食べられるのは、それだけで最大の幸せです。
おいしいねってご飯を食べれることは当たり前のことですか?と問われるような一言ですね。
「結婚って難しいね」
「結婚に限らず、人間関係はすべて難しいですよ」
北原先生の一言名言。この一言で楽になる方も多いのではないでしょうか?
「なんか嬉しくなった。落ち着いたら続編やるか」
「本当ですか。いつ落ち着くんですか?」
編集者として思い切り食いついた。
「わからん。気が向いたときが落ち着いたときだ」
文豪白尾先生と編集者二階堂さんのやりとりです。白尾先生の新作続編なら編集者として喉から手が出るほど欲しい。「落ち着いたときっていつですか?」「気が向いたときが落ち着いたときだ」という気が向いたときという表現がいつするという縛りをなくして心を緩やかにしてくれます。
現代的な男ってのは、現代的な恩難にとって都合のいい男ってことだろう。それは社会性を前提とした『こうあるべき』って表向きの姿な。社会を構成する一員として、俺たちはそうでなくちゃいけないよ。けど家に帰ってまでそんなやついるかよ。いたら我慢してるか頭がイカれてるかのどっちかだ。あ、今、極端すぎるって目で俺を見たな?」
またまた、文豪白尾先生の一言。社会の中で『こうあるべき』という姿を家にまで求められる男と女の姿が現代人を苦しめる一旦なのだと考えさせられます。。
「わかりません。あなただけでなく、他人のことは基本的にわかりません。ぼくにわかるのは、親の願いどおりに生きることができない子供が味わう苦しみです。
北原先生の名言。いくらおもんばかったところで他人のことは基本的にわからない。でも身近で苦しんでいる苦しみは分かる。優しくて合理的でどこか無機質な気もする北原先生の名言です。
おわりに
『星を編む』に散りばめられた言葉たちは、夫婦や家族、そして「愛」のあるべき姿を改めて考えさせてくれます。『汝、星のごとく』も名言が多かったですが、続編である『星を編む』では、大人の名言が連発されます。今の自分の環境に息苦しさを感じている人や、新しい愛の形に触れたい人にとって、これらの名言はきっと心を軽くすることでしょう。
前作『汝、星のごとく』を読んでから本作を手に取ると、より一層言葉の深みが胸に迫ります。ぜひ、あなた自身の目で、この「星」のような言葉たちを編み上げてみてください。




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