2026年3月におすすめの新書を11冊選書しました。
アメリカ・イスラエルによるイランへの侵攻が心配されるのでイランに関しての新書を多く選書させていただきました。イランの歴史となんでアメリカってイスラエル支援してるの?っていうのが分かる新書はオススメです。
また、本屋大賞にもノミネートされた、「イン・ザ・メガチャーチ」や「暁星」のように物語に左右される人類が話題になっているので物語に左右される我々の構造が分かる本も選書させていただきました。

それではどうぞ!
2026年3月 おすすめ新書
① 聖書の同盟 ― アメリカはなぜユダヤ国家を支援するのか
書誌情報
船津 靖 (著)
河出書房新社
あらすじ
ガザ地区人道危機でイスラエルが世界から反発を受ける中、イスラエルにとことん寄り添うアメリカ。異様とも思える両者の長く深い結びつきを、歴史・宗教・政治の観点から解き明かす!
アメリカがイスラエルを強く支持する背景には、政治だけでなく宗教思想が大きく関わっている。
とくに福音派キリスト教徒の間では、旧約聖書の預言に基づき「ユダヤ人国家の再建は神の計画」と考える終末思想が広く共有されている。
本書はこうした宗教的信念がアメリカの外交政策や中東政治に与えてきた影響を歴史的に解説する。
選書理由
いつからアメリカはイスラエルを支援するようになったのだろう?
なぜ支援するのか根本的な問題を解析するには十分な一冊だと思い選書させていただきました。
教科書で習うことはイスラエルの建国までですが、昨今のアメリカ・イスラエルとイラン情勢を考える上で欠かせない問題をこの一冊は取り上げています。
② 感覚史入門 ― なぜプラスチックを「清潔」と感じるのか
書誌情報
久野 愛(著)
平凡社新書
あらすじ
におい、音、手ざわり、そして電子機器の画面の明るさまで──。資本主義と技術は五感を商品にし、日常の体験そのものを設計してきた。都市空間とデパートがもたらした新しい消費行動の感覚、ガラス、プラスチック、セロハンなどの新素材による衛生観の更新、パック旅行やテーマパーク、「パノラマ」やVRまで、身近な事例で百年超の軌跡をたどる、新しい学問分野「感覚史」の入門書。われわれが当然だと思っている「感じ方」は、いつ、だれによって作り替えられてきたのか。世界の見え方、聞こえ方をアップデートする、現代をとらえ直す一冊。
選書理由
「感覚史入門 ― なぜプラスチックを「清潔」と感じるのか」確かにプラスチックは清潔な感じがします。その「感じがする」の正体を深掘りする感覚史入門。興味深いテーマです。
感覚史とは我々人類がどのように生きてきたかの歴史を覗く自分のルーツを探るという意味でも面白い一冊だと選書させていただきました。
まぁ、プラスチックよりガラスの方が清潔に感じるって人もいらっしゃるだろうし、こんな考え方もあるのかぁ!と新しい扉を開く感覚で手に取って欲しい一冊。
③ 「いまどきの若者」の150年史
書誌情報
浅野智彦
ちくまプリマー新書
あらすじ
明治の書生から令和のZ世代まで――今日までに至る「若者論」の系譜をたどり、成熟をめぐる日本の「現在」を浮かび上がらせる! 「日本の若者年表」を収録。
「最近の若者は意欲がない」「内向きだ」といったイメージは本当なのか。
本書は社会学の視点から、雇用環境の変化や社会のリスク構造が若者の行動や価値観をどのように変えてきたのかを分析する。
データと具体例を通して、世代論の思い込みを問い直し、現代の若者像を冷静に描き出す。
選書理由
「「いまどきの若者」の150年史」はよくある「いまどき」の若者論の本ですが、令和になって8年余りたちましたので、明治、大正を超えて昭和世代、平成世代を分析して令和のデータも整った時点での若者評を知りたい時に手に取っていただければと思って選書させていただきました。
社会学の観点からデータを通して若者感を伝えているので昭和世代のおじさんも「私たちの世代はどうかな?」と自分を覗く感覚で見てみると楽しいかもしれません。
④ 驚きの「リアル進化論」
書誌情報
池田 清彦 (著)
扶桑社新書
あらすじ
え、そうだったの⁉
「進化論の今」を知る最適の一冊!
これが「ほんとうの進化論」です!
実証と反証を繰り返してきた進化論の歴史、
遺伝子工学が炙り出した「ネオダーウィニズム」の矛盾、
「構造主義進化論」という新たなアプローチまで語り尽くす、
知的テンターテインメント!
進化は太古の出来事ではなく、現在の生物にも起き続けている現象である。
本書では化石研究や分子生物学の成果をもとに、クジラの進化や人類の進化など具体例を紹介する。
最新研究を踏まえながら、進化の仕組みとそのダイナミックな姿をわかりやすく解説する。
選書理由
「ホンマでっか!」でお馴染みの池田 清彦先生「驚きの「リアル進化論」」あまたある進化論を池田先生はどう解釈をして読者に届けてくれるのか楽しみな理由として選書させていただきました。
エンターテイメントとして見てみると面白いのと進化論に軽く触れたい時にこんな本があったら読んでみてもいいかなと軽く手を出しやすいのでおすすめです。
⑤ スクールカウンセラーは何を見ているのか
書誌情報
藪下 遊 (著)
ちくまプリマー新書
あらすじ
「こころの発達」を見極め、支援する。
子どもたちの成熟を促し、
こころの発達を目指すために。
スクールカウンセラーはどこを見て、
何を考え、どう対応しているのか。
スクールカウンセラーは、学校で子どもたちの心の問題に向き合う専門職である。
不登校やいじめ、家庭環境など複雑に絡み合う子どもの悩みを、教師や保護者と連携しながら支援していく。
本書は現場の具体例を通して、学校の中で心のケアがどのように行われているのかを解説する。
選書理由
すなおに「スクールカウンセラーは何を見ているのか」が知りたかった。我が子も小学5年生の時に人間関係で悩みスクールカウンセラーの先生に子どもの様子を探ってもらったことがある。なぜかスクールカウンセラーの先生の言葉が妙に「安心」させてくれる言葉で「大丈夫です」といわれると「大丈夫」な気がしてきて、結果大丈夫だった。
スクールカウンセラーはいったい子どもの何を見ていたのだろうか?この一冊を手に取ってその謎を解き明かせるかもしれないと思って選書しました。
⑥ イラン現代史
書誌情報
黒田賢治 (著)
中公新書
あらすじ
1979年にホメイニ―師を中心とした革命で発足したイラン・イスラーム共和国。シーア派の理論に基づいた体制を敷き、中東でも反アメリカ、反イスラエルの急先鋒として存在感を示す。国際的に孤立しようとも核開発を進めて独自の道を歩むが、ここに至るには東西冷戦や中東での覇権争いなど複雑な歴史があった。本書は革命以後の軌跡を政治・経済・社会の側面から迫る。混迷する国際情勢の中、イランはどこへ向かうのか。
20世紀以降のイランは、王政からイスラム革命を経て現在のイスラム共和国へと大きく変化してきた。
1979年のイラン革命を中心に、宗教指導者と政治権力の関係、アメリカとの対立などを整理して解説する。
中東政治を理解するうえで重要なイランの現代史を、歴史の流れに沿って読み解く入門書。
選書理由
イランってそもそも何なのだろうか・近代史で見れば戦争ばかりしているイメージだけれど、なぜそのような歴史をたどっているのか近代史を見るなら中公新書だろうということで「イラン近代史」を選書しました。
歴史といえば信頼のある中公新書を読もうと決めています。
⑦ 僕たちは伝統とどう生きるか
書誌情報
小倉 ヒラク
(著)
講談社現代新書
あらすじ
材料がない、儲からない。
それでも伝統の担い手たちが「つくり続ける」のは、なぜか。
新しさ追うデザイナーから異色の転身、発酵の専門家となった著者が出会ったのは、
土地の〈記憶〉を未来へとつなぎ、自然と隣り合って生きる、
弱い人間の強かな“生存戦略”としての「伝統」だった――。
哲学・文化人類学・民俗学など複数の領域を縦横無尽に行き来する著者が、
ジョージアワインから日本酒、民藝まで、豊かで芳醇なエピソードとともに見せる、
驚くべき「小さな伝統」とものづくりの世界。
選書理由
廃れ行く運命の伝統。温故知新といえど、効率的でなく文化の向上によって魅力がなくなっていった伝統は駆逐されていく運命の伝統ですが、それでも残していきたい脈々と受け継がれた「意思」がある。「伝統」とどう付き合っていくのか生存戦略は、個人の生存戦略にも活かせるのではなかろうか?
伝統との付き合い方は、現代を生き抜く「知恵」が詰まっていそうだと選書させていただきました。
⑧ 職場は感情で変わる
書誌情報
高橋克徳 (著)
講談社現代新書
あらすじ
「感情の連鎖」に注目することから良い職場・組織づくりは始まる。自分たちの職場・組織に合った連鎖を生み出す方法を具体的に解説。
職場の成果や雰囲気は、制度や論理だけでなく人々の感情によって大きく左右される。
本書は心理学や組織研究の知見をもとに、怒り・不安・共感などの感情が職場の人間関係や生産性に与える影響を解説する。
感情をうまく扱うことが、より良い職場環境づくりにつながることを示した一冊。
「職場は感情で変わる」まったくもってその通り。感情によって地獄にもやりがいのある達成感のある場にもなりうるのが職場です。4月に入って入社、移動等仕事場の環境が変わられる方もいらっしゃると思いますが、一回学門として「職場」を俯瞰することで居やすくできる。働きやすくなることを考えると有益な本です。
⑨ 書きたいことがない人のための日記入門
書誌情報
古賀史健
星海社新書
あらすじ
日記は書くこと、生きることの基本になる文章表現だ
日記は最も自由で基本的な文章だ。何を書いてもいいし、書くうち自然と文章力がつく。そして小説やエッセイ、評論などさまざまな創作に発展しうる。さらに日記を書く中で人は日常を見つめ直し、それまで気づかなかった自分の感情や世界の魅力も発見できる。SNSで瞬時に文章を発信できるようになった現代、落ち着いてものごとを考えられるメリットもある。人の日記を読んだり読んでもらったりして、他者ともつながれる。つまり日記を書くと文章力もつくし、人間関係も広がるし、内面を見つめ直すこともできる――日記は人生を豊かにする。ウェブ日記から文筆の道に進んだ著者が空前の日記ブームに贈る、待望の日記ガイド。
「書きたいことがない人のための日記入門」は、今の時代に適しているかなと思って選ばさせていただきました。スマホ・SNS、企業の業務のDX化、AIの台頭。すべてが電気が通ったコミュニケーションであることに対して、「書く」アナログな思考整理は「個人単位」で見るとデジタルよりも有用です。
⑩ 世界インフレと戦争
書誌情報
中野 剛志 (著)
幻冬舎新書
あらすじ
世界が物価高騰に襲われている。この高騰は、景気の過熱に伴う「デマンドプル・インフレ」ではなく、景気後退・政情不安を招く「コストプッシュ・インフレ」の性格が強い。その背景にあるのは、グローバリズムの終焉という歴史的な大変化だ。このようなときには安全保障の強化や財政支出の拡大が必須だが、それらを怠ってきた日本は今、窮地に陥っている。世界秩序のさらなる危機が予想されるなか、もはや「恒久戦時経済」を構築するしか道はないのか。インフレの歴史と構造を俯瞰し、あるべき経済の姿を示した渾身の論考。
選書理由
もはや止まらない物価高。景気の過熱を伴わないインフレは日本で今後続いていくだろう。グローバリズムは国家を壊していって地方を崩壊させたのは間違いない。日本は今後どのような戦略で生き残っていくのか個人でも国家でも、現代を生き抜くために必須の「教養」が身に付く一冊。
⑪ メディチ家 12の物語
書誌情報
中野京子
光文社新書
あらすじ
累計40 万部突破の人気シリーズ「名画で読み解く 欧州名家12の物語」シリーズの約4年ぶりの新刊にして、シリーズ最終巻。
「ハプスブルク」「ブルボン」「ロマノフ」「イギリス」「プロイセン」に次ぐ物語の舞台は、イタリア。ローマ帝国崩壊後に統一王家が存在しなかったイタリアには、フィレンツェという芸術都市を統べた名家がありました。商家からの成り上がり一家が治めたルネサンス期の歴史を、華麗な絵画と共にお届け。
「メディチ家12の物語」にしても、イタリア芸術のスポンサーとしてお馴染みのメディチ家を再考する意味でも令和の今読まれることはとても感慨深く意味があると思います。逆に過去から新たな発見があるかもしれないと思っての選書です。
まとめ
3月はひなまつり!といかず、イラン戦争の話になってしまいました。現実を生き抜く「教養」と幸せを感じる「日常」を手に入れる目的での選書となりました。
また、1ヵ月に一回新書企画をしていこうと思います。
いかがだったでしょうか?少しでも興味のある一冊に出会えたならうれしいです。



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